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地震を知って震災に備える
~京阪奈地域を中心として~

同時開催:国立国会図書館関西館 関連資料展示
公開講演会は終了しました。多数のご参加、誠にありがとうございました。
日 時 2009年5月23日(土) 14:00~16:00 (開場:13:30)
講 師 尾池 和夫
(財団法人国際高等研究所 所長)
会 場 国際高等研究所 レクチャーホール
対 象 高校生以上
入 場 無料
定 員 150名
お問合せ
  • 〒619-0225 京都府木津川市木津川台9丁目3番地

  • 財団法人国際高等研究所 「尾池講演会」 係

  • TEL: 0774-73-4000 FAX: 0774-73-4005 

  • E-mail: lec0523@iias.or.jp < 日・月・祝休>

尾池 和夫(おいけ かずお)(財団法人国際高等研究所 所長)


専 門
地震学(特に地震発生機構、地震テクトニクス、地震前兆現象)
略 歴
昭和15年(1940年)5月 東京で生まれ高知で育つ
昭和34年(1959年)3月 私立土佐高等学校卒業
昭和38年(1963年)3月 京都大学理学部地球物理学科卒業
昭和38年(1963年) 4月 京都大学防災研究所助手
昭和48年(1973年) 5月 同上助教授
昭和63年(1988年)12月 京都大学理学部教授
平成 7年(1995年) 4月 改組により京都大学大学院理学研究科教授
平成13年(2001年) 4月 京都大学副学長を兼任
平成15年(2003 年)12月16日 京都大学総長
平成20年(2008 年)10月 1日 京都大学名誉教授
平成20年(2008 年)10月 1日 財団法人国際高等研究所フェロー
平成21年(2009 年) 4月 1日 財団法人国際高等研究所所長

講演要旨



世界の大地震の分布図



高等研 研究所にて

地震学(特に地震発生機構、地震テクトニクス、地震前兆現象)2004年、インド洋に大津波を起こした地震はスマトラ沖地震と呼ばれているが、震源の点、つまり破壊の始まりの点はスマトラ島沖であっても、地震断層面の破壊は、その震源から北へアンダマン諸島に沿って、はるか1000キロ以上走った。


海洋プレートが陸のプレートに出会って沈み込むと、ちょうどピンポン玉を指先でへこませたときのように、円弧状の沈み込み境界ができる。その陸側には島が隆起して、弧状に並ぶ。日本列島は「花綵列島」と呼ばれる。インドネシアは「エメラルドの首飾り」と呼ばれ、日本と同じように美しい自然を持っている。両方とも同じ仕組みでできた列島であり、同じような地震や噴火の現象が起こる列島である。


アンダマン諸島の巨大地震で起こった直接的な災害は、1つは大津波による被害、2つめは強震動による破壊、3つ目は地殻変動による沈降で起こる長期の浸水である。インドネシアと同じ変動帯に住む日本の人々にも、巨大地震の仕組みをよく学習し、一方で住んでいる地元に起こる地震の仕組みを知って、それをもとに震災へ備える心構えを持っていただければと願っている。

公開講演会の様子


高等研選書22 新刊のお知らせ


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