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生活習慣病の面白健康科学
~元気に生きるための食事と運動~
公開講演会は終了しました。多数のご参加、誠にありがとうございました。
日 時 2010年10月9日(土) 14:00~16:00 (開場:13:30)
講 師 森谷 敏夫 氏
(京都大学大学院 人間・環境学研究科教授)
会 場 国際高等研究所 レクチャーホール
対 象 高校生以上
入 場 無料
定 員 150名
お問合せ
  • 〒619-0225 京都府木津川市木津川台9丁目3番地

  • 財団法人国際高等研究所 「森谷講演会」 係

  • TEL: 0774-73-4000 FAX: 0774-73-4005 

  • E-mail: event2010@iias.or.jp < 日・月・祝休>

森谷 敏夫(もりたに としお) 氏 (京都大学大学院 人間・環境学研究科教授)


専 門
応用生理学とスポーツ医学
経 歴
1950年 兵庫県生まれ
1980年 南カリフォルニア大学大学院博士課程修了( スポーツ医学、Ph.D.)

テキサス大学テキサス農工大学大学院助教授、京都大学教養部助教授、
カロリンスカ医学研究所国際研究員(スウェーデン政府 給費留学)、
米国モンタナ大学生命科学部客員教授等を経て

1992年 京都大学大学院人間・環境学研究科助教授
2000年~同科教授

生活習慣病における運動の重要性を説き、 有酸素運動を推奨している。

主な一般向け著書
「メタボリアン改造計画」(共著)NHK出版、「メタボにならない脳のつくり方」扶桑社、「人は必ず太る しかし 必ずやせられる」講談社、「ボディ・リストラクチャリング」森永製菓(株)健康事業部、「からだと心の健康づくり」中央労働災害防止協会
テレビ出演
NHK:ためしてガッテン、生活ホットモーニング、土曜フォーラム、日曜フォーラム、おしゃれ工房など
被取材記事
月刊糖尿病ライフ「さかえ」12回連載、京都新聞「おもしろ健康科学」12回連載、毎日新聞「らくらく健康術」9回連載、その他掲載記事多数
現在の関心・研究状況
生活習慣病の温床になる肥満のメカニズムに関する研究に取り組んでおり、寝たきり患者や整形外科的に運動が出来ない人々のための骨格筋電気刺激にも精力的に研究を進めている。

講演要旨


ギリシア時代のヒポクラテスから継承された治療医学は、病気になって初めて診断・治療をする患者を前提としてきました。21世紀の超高齢化・超運動不足社会に突入し、医学は一大転換期にさしかかっています。それは患者を前提としない医学です。患者になって初めて役に立つ医学ではなく、健康なうちに役立つ予防医学の発展が今後の大きな社会的ニーズになるでしょう。

遺伝的要因と生活習慣(食事、運動、休養)が長期間にわたって不適切だった人の罹りやすい病気が生活習慣病です。「 死の四重奏」と呼ばれる肥満症、糖尿病、高脂血症、高血圧症は、自覚症状がないために気づくのが遅れ、手遅れになってしまうことが多いです。最近の運動・医科学の研究により、これら生活習慣病に慢性的な運動不足が大きく関係していることが明らかになりました。今や、「生活習慣病」は「運動不足病」と言っても過言ではありません。

体脂肪を調節しているのは自律神経です。運動をしないと自律神経の活動が低下します。筋力が落ちて筋肉の量も減り、基礎代謝も低下し、その結果として太るわけです。軽い歩行程度の運動でも、筋肉から免疫強化や生活習慣病の予防・改善に役立つ多数の遺伝子をONにする物質が放出されることが明らかとなってきました。運動は過剰な食欲を減らし、内臓脂肪を低減させます。 現在と将来の健康のため、これを機会に自分の生活習慣について考えてみましょう。


 

 

公開講演会の様子