プロジェクトの概要

 

研究プロジェクト

女性研究者と科学技術の未来

実施期間 2007~2009年度(第3年次)
研究代表者 伊藤 厚子 国際高等研究所フェロー / お茶の水女子大学名誉教授/理化学研究所研究嘱託
研究目的

今後の学術・科学技術の発展にとって、女性の活躍が不可欠である。現在は女性の力が豊富に温存されている状況にある。女性の潜在力を活かすことによって、学術・科学技術の発展が加速されると共に、新しい展開も期待される。女性の活躍による効果の例をあげれば、① アイデアを生む層が厚くなる、② 女性独自の視点による科学の新しい展開が期待される、③ 少子化の時代を支える-女性の実力を社会に示す好機である、などなど。


本研究会においては、どのような環境があれば女性の研究者が育つか、女性の科学者が多数輩出する環境作りにはどのような努力が必要か、「科学する心」をもつ女性の層を厚くするにはどのような努力が必要かなどを議論し、具体的な方策を提示することを目指す。


上記の課題については、2005年度と2006年度の2年間に亘って、「高度科学技術に伴う広域・学際的諸課題」の下に設けられた作業部会「女性研究者と科学の未来」において議論を進めてきた。作業部会での検討結果を踏まえつつ、独立した研究会として議論を深めることを目指す。

前年度までの研究の概要

2007年度と2008年度の研究会では、科学技術分野で女性の活躍を促進する方策を検討する上で重要と考えられる課題について議論を行った。取り上げた主な課題を以下に記す。

  • 第3期科学技術基本計画―改革と人材の育成
  • 小学校・中学校・高等学校における理科教育の取り組み
    -生徒が理科に興味をもつ工夫のモデルケース
  • 理科の面白さを伝える企画
    a) NPOが企画する科学教室
    b) 科学館が企画する科学教室
    c) 女子生徒を対象にした夏の学校
    d) 私立女子高校での理科のスポット講義
  • 日本科学技術振興機構(JST)の理科教育支援プログラム  
    a) 月刊誌 "Science Window"の発刊 (76,000部、2007年4月創刊)
    b) 小学校に理科支援員の配置
  • 「理科離れ」が学年の上昇とともに急速に進む実態
  • 遺伝カウンセラー:女性の感性が生かされる新しい専門職の例示
  • 男性と女性の脳の発達過程
  • 女性の研究者の活躍を支援する動き
  • 国際集会―理工系分野における女性の研究者が抱えている諸問題、活躍促進の方策の議論
  • 男性と女性の給料の格差―日本と米国
  • その他に、"科学する心"の育成に資する課題など
キーワード 女性研究者、女性科学者、科学技術の未来 研究環境 教育環境 科学技術社会、科学する心
研究計画・方法

(1)2007年度と2008年度の研究会の議論を踏まえて、科学技術分野で活躍する女性の人材育成の具体的方策を検討する。(2)大学における教員の採用と昇進の問題点を、女性の活躍促進の観点から議論して、改善策を検討する。(3)研究会「高度科学技術に伴う広域・学際的諸問題」の作業部会“女性研究者と科学の未来(2005年度~2006年度)”で行ったアンケート調査の解析を進めるとともに、報告書の作成について議論する。

研究会開催予定
第1回: 2009年 5月~ 7月(於 高等研)
第2回: 2009年 8月~ 9月(於 高等研)
第3回: 2009年10月~12月(於 高等研)
参加研究者 23名
伊藤 厚子 国際高等研究所フェロー/お茶の水女子大学名誉教授
理化学研究所研究嘱託(物性物理)
今成  真 三菱化学株式会社顧問/科学技術振興機構産学連携事業本部開発主監(触媒化学/有機化学/研究管理)
岩村 道子 東邦大学名誉教授(生物有機化学)
大山 光晴 千葉市立稲毛高等学校・附属中学校教頭(物理)
奥村 晶子 学校法人佐保会学園理事長/元奈良女子大学理学部化学科教授(化学)
川崎 和子 奈良女子大学名誉教授(物性物理)
沢田 康次 国際高等研究所フェロー/東北工業大学長/東北大学名誉教授(情報物理)
新庄 輝也 国際高等研究所フェロー/京都大学名誉教授(物質科学)
高橋 克忠 特定非営利活動法人けいはんな文化学術協会理事長/大阪府立大学名誉教授(科学技術政策)
富﨑 松代 奈良女子大学理学部教授(数学)
鳥養 映子 山梨大学大学院医学工学総合研究部教授(物質科学)
中井 浩二 国際高等研究所フェロー/高エネルギー物理学研究所名誉教授(原子核物理)
野口 哲子 奈良女子大学理学部教授(細胞生物)
野末 泰夫 大阪大学大学院理学研究科教授(物性物理)
肥山 詠美子 理化学研究所仁科加速器研究センター素粒子物性研究部門肥山ストレンジネス核物理研究室准主任研究員
藤枝 修子 お茶の水女子大学学術情報機構特任教授・名誉教授(化学)
藤村  靖 国際高等研究所フェロー/オハイオ州立大学名誉教授(音声言語)
松岡 由貴 奈良女子大学理学部助教(物性物理)
室伏 きみ子 お茶の水女子大学大学院人間文化創成科学研究科教授(生物)
本河 光博 国際高等研究所フェロー/科学技術振興機構先端計測技術推進部プログラムオフィサー(開発統括)/東北大学名誉教授(物性物理)
横山 広美 東京大学大学院理学系研究科准教授(広報・科学コミュニケーション)
若林 文高 国立科学博物館理工学研究部理化学グループ研究主幹(化学)
J.C.Williams Texas大、Ohio州立大勤務後 ATR, NTT研究所の客員研究員など歴任(音声言語コミュニケーション)
話題提供者 毎回2~4人に話題提供を依頼 (候補者未定)
研究成果報告書 2011年 3月出版予定
(中間報告として、2010年6月を目途に、作業部会(2005~2006年度)で行ったアンケート調査結果をまとめて、小冊子として出版予定)