プロジェクトの概要
| 研究プロジェクト | グロ-バリゼ-ションと市民社会 |
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| 実施期間 | 2006~2009年度(第4年次) | |||||||||||||||||||||||||||
| 研究代表者 | 仁科 一彦 大阪大学大学院経済学研究科教授 | |||||||||||||||||||||||||||
| 研究目的 | いわゆるグロ-バリゼ-ションの進展によって、文化や人々の価値観をはじめとする社会生活のさまざまな側面が影響を受け、変貌することは否定できない。本プロジェクトの目的は「グロ-バリゼ-ションと市民社会」のテ-マのもとに、市民社会に生じると考えられる変化を検討することである。それらの変化は本質的に多様であるから、経済学や政治学等の単一の研究領域にのみに基づいた検討では不十分であると思われる。また、欧米を中心にして急激に増加してきた先行研究においても、検討課題について広範な合意が成立しているとは言えず、ましてや、検討のアプローチや方法論が確立しているわけではない。したがって、本プロジェクトでは、グロ-バリゼ-ションに関わる問題の所在を、複数の研究領域にもとづいて明らかにすることから始めなくてはならない。 さらに、多様な事象を複数のアプローチから検討することが意味を持つためには、単に事象を羅列するのではなく、論理的な分析の方向性を示すことが必要である。たとえば、はたして グロ-バル・スタンダ-ド(Global standard)と呼べるような制度や習慣は存在するのか、グロ-バリゼ-ションの一層の進展が世界をそのような方向に修練させるのか、それは望ましいと評価できるのか、等の議論を積み重ねていくことも考えられる。最も基本的な制度である民主主義や資本主義も。こうした問いから外れるものではないであろう。そのような可能性も含めて、研究の方向を探っていく計画である。 |
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| 前年度までの研究の概要 | 第1回の研究会は2006年11月17日と18日に高等研で実施した。参加者は、プロジェクト参加者全員である。報告は、
それぞれに関して活発な質疑応答をおこない、さらなる進展に寄与できたものと考える。 第2回の研究会は、2007年6月22日と23日に高等研で実施した。参加者は、プロジェクト参加者全員である。報告は、
ともにグロ-バリゼ-ションの具体的かつ基本的な問題を扱っており、重要な貢献をしている。 2008年3月21日と 22日に第3回の研究会を開催した。 報告は、政治学と法学であり、これらの報告を持って主要な研究領域からの分析を終え、歴史分析を残すのみとなる。 2008年度の第1回研究会は、12月12日と13日に開催した。報告は、
2008年度の第2回研究会は2月13日と14日に開催した。報告は、
前者は金融・資本市場におけるグロ-バリゼ-ションを理論的に検討して、資本移動の経済厚生的意義を再確認している。そのうえで今回の金融危機に関する綿密な分析を展開し、危機に関する通説の多くが誤りであることを指摘している。 後者も同様に危機とグロ-バリゼ-ションの関係を考察したものである。特筆すべきは、グロ-バリゼ-ションの経済的意義を経済発展にまで関連づけて評価していることであり、この視点が、14世紀のイスラム学者I.Khardun によって指摘されている事実を発見していることである。 総じて本年度の研究発表は、グロ-バリゼ-ションに関するいわゆる通説の多くが、現象にとらわれた拙劣な議論であることを指摘して、これから精密な議論を展開する方向を示している点が高く評価されるのではなかろうか。 |
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| キーワード | グロ-バリゼ-ション、学際的アプローチ、多次元評価 | |||||||||||||||||||||||||||
| 研究計画・方法 | 2009年(最終年度)は、各分野に於ける成果の蓄積にもとづいて、総合的な議論を進めることを第一の目的とする。一般に異なる分野間の議論は合意を得るのに困難を伴うことが多いが、グローバリゼーションに関わる問題は本質的にそのような議論と検討を必要とするのであり、このプロセスを避けることはできない。むしろそれこそが重要なのである。 第二の目的は、最終年度であることを考慮して、グローバリゼーションの諸問題を列挙して検討するステ-ジから、よりポジティブな議論のステ-ジへとつなげることを試みることである。すなわち、諸分野の検討成果をふまえて、望ましいグローバリゼーションへと導くための条件を探る方向を目指すことにしたい。 |
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| 研究会開催予定 | 年2回の研究会を予定する。 2009年 7月 2009年12月 |
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| 参加研究者 | 9名
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| 研究成果報告書 | 研究プロジェクト終了後、1年内に研究成果報告書を出版の予定であるが、テ-マの重要性と参加者の活動業績から推察すると、プロジェクトそのものを拡大して継続することも考えられる。その場合は、成果の出版はその後になる可能性もある。 |
