プロジェクトの概要
| 研究プロジェクト | 交渉学の可能性-新しい世界の関係構築と紛争の予防のために |
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| 実施期間 | 2010~2012年度(第2年次) | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 研究代表者 |
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| 研究目的要旨 | 本研究は、交渉学が新しい世界を構築し、紛争を予防、解決するために、何をなし得るかを明らかにすることを目的とする。本研究は、また、その目的を達成するための新しい交渉理論・交渉方法を提案する基礎的な原理をも明らかにしようとするものである。 本研究により、力ではなく、対話と説得による交渉を中心とする新しい世界を構築すること、そして世界と人類が直面する様々な困難な課題を解決する新しい交渉学の可能性(芽)を切り拓くことができる。このような交渉学の研究は、話し合いの伝統と平和的な紛争を国是とする日本から、平等互恵を基礎とした平和で豊かな新しい世界を構築することのできる、新しい交渉理論の提案に向けた基礎的原理を明らかにする試みであって、日本が学術の世界でなしうる貢献であると考える。 |
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| 研究目的 | ① 背景:
現代社会では、価値観の多様化、経済格差の拡大などの様々な要因のために、国際的にも国内的にも紛争・摩擦・対立が頻発している。このような紛争・摩擦・対立を力によって解決するのではなく、対話と説得による交渉により、合意を形成し、平和的に解決すること、そのための学術(交渉学)の発展が強く求められている。 本研究は、交渉学が新しい世界を構築し、紛争を予防、解決するために、何をなし得るかを明らかにすることを目的とし、その目的を達成するための新しい交渉理論・交渉方法を提案する基礎的な原理をも明らかにしようとするものである。 ② 必要性:本研究により、力ではなく、対話と説得による交渉を中心とする新しい世界を構築すること、そして世界と人類が直面する様々な困難な課題を解決する新しい交渉学の可能性(芽)を切り拓くことができる。このような交渉学の研究は、話し合いの伝統と平和的な紛争を国是とする日本から、平等互恵を基礎とした平和で豊かな新しい世界を構築することのできる、新しい交渉理論の提案に向けた基礎的原理を明らかにする試みであって、日本が学術の世界でなしうる貢献であると考える。 ③ 方針:・交渉学の現状分析 まず、交渉学の現状分析を行う。交渉学はどのように発展してきたか。その課題は何か。どのような方向に向かおうとしているのかを明らかにする。 その際、交渉のつぎのような点についても明らかにしたい。人と人との関係、国家と国家との関係を結ぶのも交渉である/自由社会での経済活動や市場も交渉から成り立つ/交渉によって新しい取引や関係が構築される/話し合いの伝統と平和的な紛争を国是とする日本から平等互恵を基礎とした平和で豊かな新しい世界を構築することのできる新しい交渉理論の可能性(芽)が存在すること/などである。 ・交渉理論の研究 つぎに現在、有力に提唱されている交渉理論を、主として対立競争型か問題解決型かという視点から取り上げ、その特徴、意義、実践性などについての評価、検討をおこなう。その際、特にハーバード・ロー・スクールのハーバード交渉学研究所で開発された「原則立脚型(利害分析型)交渉法」、さらに最近の「情を利用する」理論にも考慮を払いたい。 ・理論と実践の融合 交渉は、外交交渉、ビジネス交渉、労使交渉、家族間交渉、裁判と交渉、ADRと交渉、立法と交渉など様々の形態をとり、また用いられる場面も様々である。理論としての交渉学は、一般論としての普遍性をもつとともに、それぞれの交渉形態に柔軟に対応できるものであることが必要である。そして何よりも実際の交渉でうまく機能するものでなければならない。この点を明らかにしたい。 ・諸学の総合としての交渉学の可能性 交渉学は総合的な学である。法学、政策学、経営学、心理学、社会学、論理学、コミュニケーション論などの様々な学問の知見を総合的に取り入れる必要がある。それをどのように行うべきかを検討したい。 ・交渉教育・研修と人材養成の重要性 交渉力を高めるにはどうすればよいか。経験によって学ぶことはできるが、系統的な学習も必要である。効果的な交渉教育、人材養成のあり方について検討したい。 |
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| キーワード | 交渉学、学際的研究、理論・実践の融合 | ||||||||||||||||||||||||||||||
| 参加研究者リスト15名 |
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| 2011年度 研究活動予定 |
① 研究会開催予定:
1泊2日の研究会を5月、11月、2012年2月頃に開催予定(うち1回は拡大研究会として韓国などから話題提供者を招聘の予定) ② 話題提供予定者:5名
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| 研究活動実績: |
2010年度:
まず、交渉学の現状分析を行い、交渉学はどのように発展してきたか。その課題は何か。どのような方向に向かおうとしているのかを明らかにしようとした。また現在、有力に提唱されている交渉理論を、主として対立競争型か問題解決型かという視点から取り上げ、その特徴、意義、実践性などについての評価、検討をおこなう。特にハーバード・ロー・スクールのハーバード交渉学研究所で開発された「原則立脚型(利害分析型)交渉法」に注意を払った。 7月の第1回研究会では、 まず、研究代表者松岡博国際高等研フェローから「研究プロジェクトの目的・趣旨・研究方法・計画」をテーマに本研究プロジェクトの基本事項について説明があり、その後、質疑応答を行った。 ついで野村美明大阪大学教授から「交渉とディベートと対話」をテーマに報告があり、活発な質疑応答がなされた。 最後に話題提供者である西川善文三井住友銀行顧問から「難しい交渉を成功させるために」というテーマで報告があった。銀行合併や外資ファンドとの交渉経験を交えて、難しい交渉を成功させるために考慮すべき点についてのコメントがあり、その後、活発な議論がなされた。 11月の第2回研究会では、 まず、話題提供者である藪中三十二外務省顧問(前外務事務次官)から「外交交渉の要諦」というテーマで報告があった。まず長年の外交交渉の経験を踏まえて、一般論として外交交渉の6つの要諦を(「敵を知り、己を知る」、「互いを理解し、信頼関係を」など)を述べた後、北朝鮮との交渉、日中漁業交渉、日韓漁業交渉を取り上げた。その後活発な質疑応答があった。 つぎにダニエル・H・フット東京大学教授からは、「アメリカのロースクール教育における交渉教育の位置づけおよじハーバード・ロースクールのカリキュラム改革」というテーマでロースクールにおける交渉教育の現状とハーバード・ロースクールにおける問題解決プログラム(交渉教育を含む)についての詳しい報告があった。活発な質疑応答があった。 2月の第3回研究会では、 まず、話題提供者の小島順彦三菱商事会長から「国際ビジネス交渉について」というテーマで報告があった。液化天然ガスに関する二つの国際ビジネス交渉、①サハリン2プロジェクト(プーチン大統領との交渉)、②インドネシアにおけるドンギスノロ・プロジェクトにおける交渉経験の報告があり、最後にまとめとして、国際ビジネスにおける利害調整型交渉についての全方位交渉の重要性(実務レベルでの交渉の積み上げ、外交交渉の側面支援、トップレベルの交渉と最後のひと押し)を指摘し、最後は信頼関係と結んだ。 つぎに森下哲朗上智大学教授から、「法学部・法科大学院における交渉教育・研究の現状と課題」という報告があった。日本の交渉教育の現状については,上智大学における例を中心にハーバード流交渉術を軸にした興味深い取組を紹介した。課題としては、応用のきく基礎理論の開発の必要性が強調された。優れた教育の裏付けには,優れた研究が必要であり、この点からみると、日本の現状は交渉を専門とするスタッフや骨太の研究が不足しており、教育と実務を結びついた研究の場が必要であるとの指摘があった。 両報告に対して、ともに活発な質疑応答があった。 研究会開催実績 研究会
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| 研究成果報告書の出版: |
