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第32回 けいはんな「ゲーテの会」

開催概要

日本の未来を拓くよすが(拠)を求めて-日本の近代化を導いた人々の思想と行動、その光と影を追う-日本社会の古層から日本的なるものを発掘した人物

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思想・文学

宮沢賢治における<鉄道>

【講演者】
田島 正樹元千葉大学文学部教授
【講演者経歴】
1950 年大阪市に生まれる。東京大学教養学科フランス科卒業、東京大学大学院博士課程(哲学専攻)修了、元千葉大学文学部教授。哲学者。
著書に、『ニーチェの遠近法』(青弓社 1996)、『哲学史のよみ方』(ちくま新書 1998)、『魂の美と幸い』(春秋社 1998)、『スピノザという暗号』(青弓社 2001)、『読む哲学事典』(講談社現代新書 2006)、『神学・政治論』(勁草書房 2009)、『正義の哲学』(河出書房新社 2011)、『古代ギリシアの精神』(講談社選書メチエ 2013)などがある。
【講演要旨】
宮沢賢治は、明治29年(1896年)岩手県花巻に生まれた詩人・童話作家として有名です。
若干37歳で亡くなるまで、文学のみならず農村の指導や青少年の教育など多彩な活躍をしていますが、その作品が有名になるのは死後の事です。文明開化から取り残された東北の地に生まれながら、彼の作品には、化学や地質学や進化論など当時の先進科学やヨーロッパの精神に対する深い理解が見られる一方、賢治自身の日蓮宗への篤い帰依をも示しています。このように、東西の文化、科学と宗教を自在に横断する賢治の精神世界がいかにして成立したのか、当時近代化の象徴と見なされていた鉄道との関連を通して論じてみたいと思います。
開催日時
2016年2月23日(火)18:00〜20:30
開催場所
公益財団法人国際高等研究所
住所
京都府木津川市木津川台9丁目3番地
参加費
2,000円(交流・懇談会費用を含む)
定員
40名(申し込みが定員を超えた場合は抽選)
締切
2016年2月14日(日)必着