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高等研レクチャー2011「神経科学の最前線-脳からこころへ-」

開催概要

主      催 : 
財団法人国際高等研究所
後      援 : 
文部科学省、独立行政法人日本学術振興会
協      賛 : 
公益社団法人関西経済連合会
開催日時 : 
2011年12月5日(月)13時~17時
開催場所 : 
東京大学安田講堂(東京都文京区本郷7-3-1)

趣  旨

神経科学はこれまで、パーキンソン病やアルツハイマー病などの神経疾患を治す為の医学の一部として発展してきた。しかし、この学問の起源は古く、我々ヒトが何であるかという心や意識を理解しようとする学問としてギリシャ時代に始まり、インド哲学や中国密教にも引き継がれてきた。しかし、これら哲人の時代には、ヒトの心を理解するためにはひたすら考えるのみであり、近世になって実験心理学に受け継がれる迄、自然科学とは一線を画するものであった。

一方、生理学や解剖学を基本とする医学としての神経科学は、主として神経疾患を治療することを目的として発展し、ヒトの心や意識を科学的に理解するという理学の目的とは方向を異にしていた。ところが、近年になって、高等動物の神経回路を機能毎に同定し、入力した感覚情報を行動として出力する一連の道筋が分子生物学的手法の発展によって記述出来るようになってきた。

このレクチャーでは、世界の先端を行く4名の科学者にそれぞれの立場から研究の現場を語っていただき、現時点において、我々自らが何であるかを自然科学のことばでどこまで理解出来るのかについて考える。

プログラム
講演者・サマリー