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高等研カンファレンス2011「Frontiers in Neuroscience: From Brain to Mind」

開催報告

このカンファレンスは、国際的にも一流の研究者が一堂に会し、各研究者が主として未発表のデータを持ち寄り、発表を行なった。単なる研究発表を行なうだけでなく、議論することに多くの時間を充てたことが大きな特色で、その白熱した議論を通して、参加者全員が神経科学の次のターゲットを共有することができた。このような「場」を提供することにより、単に研究成果の発信ということだけでなく、広く研究者、学界等に向かって、新たな学術研究が展開する可能性を示すことができた。これを継続していくことにより、本研究所の主たる目的がより具現化され、その意味でも今回のカンファレンスの成功は、今後につながる有意義なものであった。

招待講演のほか、公募による若手研究者によるポスター発表が、本研究所のある関西文化学術研究都市内の研究機関や京都大学、大阪大学などからはもちろん、全国の大学や研究機関から20件、さらには海外から8件あった。ポスター発表の時間は、プログラム上では3日目に2時間の枠を設けたが、ポスター発表の会場と朝食・昼食及び夕食を含む懇談会の会場を本研究所のコミュニティホールに併設したことにより、会期中いつでも若手研究者が自身の研究について他の研究者と議論できる環境となった。そのため、昼食時などにもポスターを前に若手研究者と著名な研究者らが意見交換や議論する姿が頻度多く見られた。一流の研究者を前に、自身の研究発表をする機会を得たことは若手研究者にとって大変貴重な体験であり、またそれに対する議論やアドバイスは、彼らの研究活動に大いに示唆を与えるものであり、今後の研究活動に大きな励みを与えることができたものと確信している。

さらに、本研究所が、国際的に一流の研究者を招へいし、そこで質の高い議論する「場」を提供できる機関として、招待講演者や参加者はいうまでもなく、それ以外のコミュニティにもその存在を知らしめることができた。