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2021年春季IIAS塾ジュニアセミナー

当日の様子

2021年3月24日(水)、25日(木)の2日間の日程でオンラインを活用した、新たなスタイルでのIIAS塾ジュニアセミナーを開催しました。受講生は、高校生28名、大学生6名の計34名です。
開講式では、当研究所所長の松本紘先生(IIAS塾ジュニアセミナー開催委員会委員長)からのビデオメッセージの中で「自鍛自恃(じたんじじ)」の言葉が贈られました。午後からの政治・経済分野のグループ討議に先立ち、事前質問の応答の中で足立幸男先生から、民主主義と資本主義の併存の可能性とその条件について、現実政治の在り様を踏まえて解説がありました。また15時からは、思想・文学分野の学習で「WEB句会」が行われ、長谷川櫂先生の指導の下、受講生など38人からの投句114句の披講、選句結果があり、賑々しい句会となりました。
2日目は、科学・技術分野の学習。グループ討議に先立ち事前質問の応答では、山崎正勝先生から、原子力利用と民主主義的統制、核開発と科学者の責任などの本質的な問いへの応答があり、原子力エネルギー政策や、核軍縮の動き等が論点となっていました。午後は、セミナーに参加して学んだことなどを、受講生一人ひとり、グループ単位に発表。最後に、3人の講師から講評をいただきました。受講生の学びに対する積極的姿勢を多いに評価しつつ、「言語表現の重要性の認識を持ち続けてほしい」、「多数決であっても、その前提として、少数意見を反映した合意形成へのプロセスが肝要である」など、困難な社会課題に立ち向かう上でのあるべき姿勢に関して示唆的な言葉をいただきました。受講生は、2日間にわたる学習プログラムを終え、TA を交えての交流・懇談に臨みました。今回のセミナーでの学習の感想、お互いの関心事、あるいは目指す大学での学びの情報交換など話が弾みました。そして今後の学習交流を誓い合い、惜しみながら順次zoom画面を退出していきました。

  • 松本所長から開講の挨拶
  • 講師への質問
  • グループ討議の様子
  • Web句会での選句発表の様子
  • オペレーションの模様(メイン会場の国際高等研究所内にて)
  • 集合写真

参加者の声

さまざまな知識を持つ先生方、またそれぞれの分野で学びを深めていらっしゃるTAさんと関われたことはとても良い刺激になりました。参加した生徒たちもみな色々な目標、夢を抱いていて、お話ししていて楽しかったです。討論の議題は全て答えがないもので、私たちがどれほど何が起こるかわからない世界に生きているのか、と言うことを改めて感じました。
高校1年女子
オンライン開催でも新しい友⼈を作ったり、議論したりすることに特に⽀障はなかった。できればオンラインではなく、現実にみんなで合宿するほうがいいが、コロナ禍の中ではベストだったと思う。
高校2年男子
Web句会は、大変楽しいものでした。まずは体験してみることにより句会の作法がわかるという形式が素晴らしいです。
大学1年男子
オンラインだとコミュニケーションがとりにくいのではと思っていたが想像以上にグループ内では話せてよかった。
高校1年女子
Web句会では、感性の違いに触れられて⾯⽩かったです。⾃分の興味の幅がひろがりました。
高校2年女子
討論することは自分考えを発言する大切な場所あるにも関わらず、学校ではあまりないので、次回も是非参加したいです。
高校1年女子

開催概要

講師とテキスト主題

長谷川 櫂

俳人、神奈川近代文学館副館長
メインテキスト
「松尾芭蕉」の世界を探求する

朝日俳壇選者。『俳句の宇宙』(サントリー学芸賞)、句集『虚空』(読売文学賞)のほか『古池に蛙は飛びこんだか』(中公文庫)、『文学部で読む日本国憲法』(ちくまプリマー新書)、句集『沖縄』などの著書がある。

古池に蛙が飛びこんで水の音がした?
芭蕉の古池の名句はそういう意味ではない。
芭蕉自身にとって、また俳句という文学にとって重要な転換点となった古池の句の真相を探る。

専門は、公共政策学。
主要業績に、『議論の論理』(木鐸社)、『政策と価値』(ミネルヴァ書房)、『公共政策学入門』(有斐閣)、『公共政策学とは何か』(ミネルヴァ書房)、Transition Management for Sustainable Development (United Nations University Press)、Policy Analysis in Japan (Policy Press)、等がある。

「将来世代に対する責任」というコトバは今日各界のリーダーが好んで口にするものの一つであるが、それがはたして単なるコトバ以上の「生ける倫理」として定着し現実の公共政策に体現されるようになったかといえば、極めて疑わしい。民主主義の正規の手続きに則って堂々と将来世代の福利に致命的打撃を与えかねない「近視眼的」政策が繰り返し採択されているからである。自然への畏敬の念を抱き、(先行世代から受けた恩義を後続世代への配慮という形で返すことを要求する恩の倫理を大切にし、周囲を顧みず己一人の本能と欲望の赴くままに生きるがごときは畜生道に他ならない、また「末代までの恥」になるような行いだけは何としてでも避けねばならないと諭す教えが忘れ去られてしまった今日、将来世代への責任の倫理をどうすれば蘇らせることができるか。どのような制度の新規導入が将来世代の福利に配慮した政策の選択・実施の可能性を高めることが出来るのだろうか。

山崎 正勝

東京工業大学名誉教授
メインテキスト
原子力開発の過去・現在を考える
サブテキスト
舘野淳監修『原子力のことがわかる本―原子爆弾から原子力発電まで』 (チャートBOOKS)数研出版(2003年)

専門は科学史、科学社会学、物理学史。
共編著書に『原爆はこうして開発された』(青木書店)など。2012年、『日本の核開発:1939~1955─原爆から原子力へ』(績文堂)で科学ジャーナリスト賞受賞。

2011年3月の福島原発事故の発生で、それまで一部の専門家だけのものだった日本の原子力発電の歴史に、多くの一般の人々の関心が寄せられるようになった。日本で原子力事業が始まった1955年当時は、福島原発事故のような過酷事故(シビアアクシデント)を予想した人々は、国際的に見てもごく少数だった。日本では、広島、長崎の原爆投下と1954年のビキニ水爆被災を経験していたにもかかわらず、原子力の平和利用への期待は国民の中でも強かった。また、1959年に日本で初めての原発過酷事故予想報告書が出たときも、それが福島原発事故規模の被害予測をしていたものの、その評価は原発批判派の中でも低かった。どうしてこのようなことになったのか。その理由を辿りながら、先人たちの努力の文脈を探ってみたい。

募集要項

募集対象 国内に所在する高校及び大学の学生で、IIAS塾ジュニアセミナー開催委員会において、受講を認めたもの概ね40名。ただし、インターネットが利用できる端末を準備でき、受講環境を有するものと認められた者に限る。
応募対象 「申込書」等に必要事項を記入のうえ、公益財団法人国際高等研究所のホームページまたは郵送により、2021年1月29日(金)必着で行うこと。ただし、高校生にあっては、当該高等学校の教員の推薦及び保護者の同意を得ること。
受講決定 選考結果は、2021年2月上旬、応募者本人宛て、「申込書」に記載された住所へ郵送により通知。
開催日 2021年3月24日(水)~3月25日(木)
※今回はオンライン開催いたします!
開催場所 <メイン会場>公益財団法人国際高等研究所 <パーソナル会場>原則として受講生の自宅アクセスマップ
宿泊場所
参加費用 メインテキスト代は主催者が負担。サブテキストは各自で入手。
また、インターネットを利用する端末、通信回線については各自で負担。
問い合わせ・申込先 公益財団法人国際高等研究所
IIAS塾ジュニアセミナー開催委員会事務局
〒619-0225 京都府木津川市木津川台9-3
Tel:0774-73-4000/Fax:0774-73-4005
E-mail:iias19-2015@iias.or.jp
URL:http://www.iias.or.jp/
共催、後援、協力 【主催】公益財団法人国際高等研究所(IIAS塾ジュニアセミナー開催委員会)
【後援】京都府・大阪府・奈良県・滋賀県・和歌山県の各教育委員会(予定)
【協力】京都大学、大阪大学

日程

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