第49回 けいはんな「エジソンの会」
開催概要
2024年ノーベル賞AI(人工知能)研究が初の快挙
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| 開催日時 | 2025年4月25日(金)14:00~18:00 |
| 開催場所 | 公益財団法人国際高等研究所 |
| 住所 | 〒619-0225 京都府木津川市木津川台9丁目3番地 |
| 概要 | 1901年より100年以上にわたって⼈類に多⼤な貢献をした⼈物に贈られてきたノーベル賞ですが、昨年初めて物理学/化学の2分野で⼈⼯知能の研究者が受賞しました。この受賞は、世界中を驚かせ、コンピューターサイエンスが初めて世界に認められた記念すべき年となりました。 今回の会合では、物理学賞を受賞された「AI(⼈⼯知能)の⽗」と呼ばれるジェフリー・ヒントン⽒と深い親交のある上⽥⽒より、受賞内容を通し、その⾰新性と様々な領域での影響を、最新研究事例を交えながらお話し頂きます。また、⼤上⽒より、化学賞を受賞したDeepMind社のハサビス⽒、ジャンパー⽒の研究で、すでに世界の200万⼈以上の研究者が利⽤しているAIシステム(AlphaFold)のご説明を通し、合成⽣物学の⾶躍的な発展による今後の展望についてお話しを頂きます。 両受賞における⼈⼯知能の多岐にわたる可能性を⽬の当たりにしながら、今後も我々の⽣活や社会の変⾰にますます⼤きな影響を与える⼈⼯知能と⼈類の未来について語り合いませんか。 |
| 配布資料 |
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| 共催、後援、協力 | 【後援】 国立研究開発法人理化学研究所 公益財団法人関西文化学術研究都市推進機構 |
当日の様子
始めに、受賞者で「人工知能の父」と呼ばれるジェフリー・ヒントン氏と親交の深い上田修功氏より、「人工ニューラルネットワークによる機械学習 ~その発明と応用~」と題してご講演を頂きました。ご講演では、ヒントン氏との出会いやエピソードを交えながら、ノーベル物理学賞の反響を振り返り、絶え間なく進化を続ける機械学習の変遷と生成AIの最新情報をご説明頂きました。特に超並列計算物理シミュレーションと機械学習の応用による地震動予測・被害予測では特筆すべき研究成果を生み出しており、今後も益々の進化が期待されることが分かりました。
次に、AIシステムを活用した合成生物学を牽引している東京科学大学の大上雅史氏より、「AlphaFold ~タンパク質の立体構造予測がもたらす未来の創薬・医療~」と題してご講演を頂きました。ご講演では、ノーベル化学賞の反響を振り返り、受賞対象となったAIシステム(AlphaFold)の構造を明らかにしながら、創薬・生命科学の革新と進化を絵や図を駆使して分かり易く説明頂きました。AlphaFoldがタンパク質の立体構造を予測し、新たな構造を作り上げていくことで、新たな生命へのアプローチにも大きな期待が持てると同時に、使い方によっては人類を滅ぼすツールにもなり得ることへの不安も感じました。
インタラクティブセッションでは、AIはノーベル賞を取れるのか、無限にスケールアップするAIが神の域に達するのか、感情や意識を持つことが出来るのか、数学の定義を解くことが出来るのかなど多くの質問がありました。また、AI時代の教育について今後どのように学生と接して行けばよいかなど具体的な質問もあり、生成AIを利用する上で「考える力」を持つことの重要性を理解しました。
今回は、インタラクティブセッションの冒頭で、おふたりが研究者になられた経緯、研究者としての思いや醍醐味などもお話頂き、それぞれの領域のトップランナーである先生方が非常に身近に感じられたとともに、「雲の上の人」でもある受賞者ヒントン氏の素顔や人となりを知ることができ、いつもとは一味違う会合になったのではないかと思いました。
文責:エジソンの会事務局
「人工ニューラルネットワークによる機械学習 ~その発明と応用~」
上田 修功氏
国立研究開発法人理化学研究所 革新知能統合研究センター 副センター長

「AlphaFold ~タンパク質の立体構造予測がもたらす未来の創薬・医療~」
大上 雅史氏
東京科学大学 情報理工学院 情報工学系 准教授

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インタラクティブ・セッションの様子






