- 日 時
- 2023年7月15日(土)14:00~17:00
- 懇談会場
- 国際高等研究所
(一般参加の方は、オンライン参加又は会場オブザーバー参加となります。) - 参加費
- 無料
- 定 員
- オンライン参加100名、会場オブザーバー参加15名(先着順・定員になり次第締め切り)
- 締 切
- 2023年7月12日(水)
- 参加方法
- Peatixからの参加申込のみとなります。事前申込の上、ご参加いただきますようお願いします。オンライン参加の方には、Zoom Webinarシステムを利用して配信しますので、インターネット環境の整備が前提となります。
お申込者全員に、事前にPeatixからZoomの招待メールをお送りします。受付時間(13:30~14:00)内に、事前にご連絡するURLからアクセスしてください。 - 主 催
- 公益財団法人 国際高等研究所
<「新たな文明」の萌芽、探究を!>プロジェクト事務局
e-mail:goethe0828@iias.or.jp - 問合せ先
- 申込・視聴など、Peatixの利用方法についてご質問などがございましたら、
下記のヘルプページをご確認いただくか、お問合せ窓口にご連絡ください。
Peatix ヘルプページ https://help-attendee.peatix.com/ja-JP/support/home
Peatix お問い合わせ窓口 https://help-attendee.peatix.com/ja-JP/support/tickets/new
2023.07.15(土)第2回「けいはんな市民懇談(round table)」開催概要
2023年7月15日(土)14時から国際高等研究所コミュニティホールで、「文明論」をテーマに第二回「けいはんな市民懇談(round table)」がハイブリッド形式(対面・遠隔)で開催されました。全国から50名に及ぶ方々の参加があり、うち会場には「けいはんな学研都市」の関係者を中心に13名の方にご出席いただきました。 なお、当日は、メンターとして末木文美士先生(日文研名誉教授)をお迎えし、また科学コミュニケーターの本田隆行氏にモデレーターに当たっていただき、zoomウエビナー機能を十全に活用して会場内外を結んで意見を交わしました。 本「市民懇談」は〈「新たな文明」の萌芽、探求を!〉プロジェクトの一環として開催されたもので、モティーフは『「日本文明」の固有性と普遍性ー「近代文明」の限界を超えてー』。この懇談に先立って、参加者からKJ法的手法で関心事を募り、50件に及ぶ提起案件をカテゴリー化し、インデックス的には、①「科学・技術」、②「文化・宗教」、③「戦争・平和」のセッションを設けて、順次、議論を交わしました。 ①「科学・技術」のセッションでは、彼我の科学・技術に係る精神の在り様を巡って、日本においては、事物の固有性、或いは日常生活への有用性の探求に関心が向かう、反して西欧においては事物の普遍的法則性の探求、或いはそのシステム的把握に関心が向かう傾向にある。その因は社会環境等様々なものがあろうが、遠因としてアジア(日本)の自然環境の多様性・複雑性もそれに与っているのではないか。 ②「文化・宗教」のセッションでは、国家・社会の統治の形に関する彼我の違いにこと寄せて、西欧では、神(キリスト)を社会の最上部、つまりピラミッドの頂点に据えてきた。反して日本では、「空海」の思想を顧みるまでもなく、神仏は伝統的に神仏習合の下に社会の基底部に置かれ、かつ、儒教の教えもあって礼節を尊ぶ「和」の精神を養ってきた。これが明治維新を機に欧化思想の下で壊され、その弊害は現代に至って顕著である。「日本文化」・「日本文明」の再興を展望するとき避けて通れない論点ではないか。 ③「戦争・平和」のセッションでは、ユネスコ憲章序文の理念「人の心の中に平和の砦を」の視点から平和の礎を築くことは、新たな視点として注目に値する。客観的加害者・被害者が、主観的(精神的)には必ずしもそのとおりではない場合がある。逆転現象もある。被害者意識を持って加害行為を行う場合である。例えばウクライナへのロシアの侵攻。「個」と「個」の衝突、支配・服従を超えた「包越の思想」が待たれるのではないか。 各セッションの議論はそれぞれに盛り上がり、参加者の胸の中に「新たな文明」の萌芽が胚胎する兆しを感じながら、心地よい「もやもや」感を覚えながら、また、「新たな文明」の萌芽探究に対する「けいはんな学研都市」の使命にも思い致しながら、そして最後に事務局から、「継続的学びの場を、皆様と共に!」を訴えて、懇談を終えました。(文責:国際高等研究所)