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基幹プログラム

将来の地球社会を考えた時の科学技術の在り方「21世紀地球社会における科学技術のあり方」研究会

研究代表者:有本 建男
国際高等研究所副所長、政策研究大学院大学教授

近代科学の方法とその思考的枠組みが大きな転換期を迎えている今、学問とは何か、科学技術とは何か、大学とは何かという根本的問題を問い直す。深刻な環境破壊や汚染、災害、資源の枯渇、貧困やテロの拡大、経済格差、少子高齢化など、複雑化する社会的課題を前に、科学技術研究をどのように進め、それを取り巻く環境はどうあるべきなのか。内外各セクターとの対話を通して、具体的方策を考え、デザインし実践をめざす。

参加研究者リスト2017.04.01現在

有本 建男 国際高等研究所副所長、政策研究大学院大学教授
大竹 暁 科学技術振興機構上席フェロー、東京大学政策ビジョン研究センター客員教授
隠岐 さや香 名古屋大学大学院経済学研究科教授
狩野 光伸 岡山大学副理事・大学院医歯薬学総合研究科副研究科長・教授
小寺 秀俊 京都大学大学院工学研究科教授
駒井 章治 奈良先端科学技術大学院大学バイオサイエンス研究科准教授
宮野 公樹 京都大学学際融合教育研究推進センター准教授

■ 研究目的・方法

現在、科学技術研究体制のグローバル化、ディジタル技術の革新的進歩、社会経済が解決すべき課題の複雑化・グローバル化、社会経済的価値創造と科学技術研究の接近といった状況の下で、数百年をかけて築かれてきた近代科学の方法とその思想的枠組みが大きな転換期を迎えている。この問題について世界の各所で様々な議論が行われているが、これらを歴史的かつ同時代的に俯瞰するとともに、学問とは何か、科学技術とは何か、大学とは何かといった根本的問題についても再検討する。その中で特に迫りくる有限資源の地球、深刻な環境破壊・汚染といった地球社会が直面している問題を前にして、科学技術活動をどのようにすべきかを具体的に検討する。そして世の中に問いかけ実践をめざす。

本プログラムは、2ヵ月に1回程度研究会を開催し、21世紀の地球社会における科学技術のあり方について話し合い、報告を取りまとめる。また、次代を担う世代を中心とした対話の場をつくり、取りまとめ内容の実現可能性に関して現場の経験に基づいた検討を行うとともに、実現に向け人的ネットワークの基盤を形成する。

今後の計画・期待される効果

2017年度は、次代を担う若手研究者や若手官僚の対話、人文科学・社会科学・自然科学・芸術などの分野の専門家との議論といった、世代・分野・国境を越えた人々との対話活動を継続する。そして、中間報告における提案の実現に向けた具体的方策について、広く意見を求めると共に、ネットワークの基盤を作る。