- 日 時
- 2024年7月13日(土)14:00 〜 17:00
- 鼎談会場
- 国際高等研究所
〒619-0225 京都府木津川市木津川台9-3 - 参加費
- 無料
- 定 員
- 会場40名、オンライン100名
(先着順・定員になり次第締め切り) - 締 切
- 2024年7月11日(木)
- 申 込
- Peatixからの参加申込のみとなります。事前申込の上、ご参加いただきますようお願いします。(会場での申込受付は行いません。)
手続き完了後に、当日の招待メール(ウェビナー(Zoom)の事前登録案内を含む)がPeatixから送られます。
なお、開催日時の24時間前に、ご登録いただいたメールアドレス宛に、リマインドメールをお送りします。
オンライン参加の方は、受付時間(13:30~14:00)内に、事前にご連絡するURLからアクセスしてください。 - 主 催
- 公益財団法人 国際高等研究所
<「新たな文明」の萌芽、探究を!>プロジェクト事務局
e-mail:goethe0828@iias.or.jp - 問合せ先
- 申込・視聴など、Peatixの利用方法についてご質問などがございましたら、
下記のヘルプページをご確認いただくか、お問合せ窓口にご連絡ください。
Peatix ヘルプページ https://help-attendee.peatix.com/ja-JP/support/home
Peatix お問い合わせ窓口 https://help-attendee.peatix.com/ja-JP/support/tickets/new
2024.7.13(土)第3回「けいはんなmeta鼎談」開催概要
2024年7月13日(土)14時から国際高等研究所コミュニティホールで第3回「けいはんなmeta鼎談」が開催されました。会場には30名近い人の参加。鼎談の模様はzoomで全国に配信され100名を超える方の視聴がありました。
本「meta鼎談」は、2022年度に立ち上げられた〈「新たな文明」の萌芽、探求を!〉プロジェクトの一環として開催されたもので、「哲学」・「科学」・「技術」のクロス討議を通じて新たな知見を紡ぎ出そうとするもの。今回のテーマは「生命論」で、「生命(いのち)の輝きを探る〜新型コロナウイルスから学ぶ〜」をモチーフとして開催。鼎談者は、松山大耕氏(宗教哲学、妙心寺退蔵院副住職)、平野俊夫氏(生命科学、大阪大学名誉教授・前総長)、石井美保氏(文化人類学、京都大学人文科学研究所教授)。
「meta鼎談」では、先ず、平野先生から感染症の人類史的意味についての解明があり、引き続いて各鼎談者から自己紹介を兼ねた課題意識について冒頭発言。取り上げられた論点は①新型コロナウイルス禍からの学び、②科学技術の発展と人間性(こころ)の行方、③感染症に逆照射される「共生社会」への希望。意見交換では、人間社会における野性への鋭利な眼差しの必要性、科学・技術の発展と自然破壊とのトレードオフ関係への洞察、また、人間社会の多様性の爆発的進展と対立の深まり、その矛盾とその克服などについて意見が交わされました。更に、参加予定者から予め寄せられた意見①パンデミックによる社会の変容、②「見えない偉大な力」の学び、③「破局」回避への道の探究に対する鼎談者からのコメントとともに、会場から、またzoomのQ&Aで寄せられた意見・質問に関して、鋭い意見表明が続きました。
①新型コロナウイルス感染症は、新興感染症の一つであり、人学の営みの拡大に伴う地球環境問題にその主因があるのではないか。こうした新興感染症は、これからも生じ得る。このグローバルな問題に対するには、多様性の壁を乗り越えて、人々は協力する必要がある。先ずは、人学は単一種であること、地球市民であることの自覚が必要ではないか。
②今回の新型コロナウイルス感染症では「生権力」概念を考える機会にもなった。グローバルサウスを構成する人々の生を軽んじる差別的意識が先進国にあるのではないか。
③永遠の生(不死)の希望(欲望)に正対する態度に、科学的立場と宗教的立場は対照的である。その根底にあるのは生命観の違い、他者(環境)との関係性の中に生命(いのち)を見るか否かの違いか。
④コロナ禍の下で、エッセンシャルワーカーへの関心の高まりが見られたが、そのケアラーをケアするシステムが欠けている。そうしたケアラーをケアすることに宗教界の出番があるのではないか。
⑤G20など先進国の中で多神教の国はインドと日本に限られる。一神教世界で続発する対立抗争を超えていく上で、多神教世界にある日本の果たすべき役割には大きいものがあるのではないか。
このような興味深い意見交換が次々と交わされ、参加者それぞれに充実感を覚えながら会場を後にしました。(文筆:国際高等研究所)




