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基幹プログラム

循環型、定常経済社会の構築の必要性とその方策「人類生存の持続可能性〜2100年価値軸の創造〜」研究会

研究代表者:佐和 隆光
国際高等研究所研究参与、滋賀大学特別招聘教授、京都大学名誉教授

資本の飽くなき富の追究という現代資本主義の形態のままで行けば、地球資源の枯渇を招き、貧富の差を拡大し、人類に早期の破壊をもたらすことは明らかである。進歩発展という概念を越えて、定常的、循環的な持続可能社会の構築を目指すための具体的な方策を検討する。

参加研究者リスト2017.04.01現在

佐和 隆光 国際高等研究所研究参与、滋賀大学特別招聘教授、京都大学名誉教授
一方井 誠治 武蔵野大学大学院環境学研究科長・教授
加藤 博和 名古屋大学大学院環境学研究科教授
倉阪 秀史 千葉大学大学院社会科学研究院教授
小西 哲之 京都大学エネルギー理工学研究所教授
佐々木 典士 ミニマリスト/作家/編集者
高村 ゆかり 名古屋大学大学院環境学研究科教授

■ 研究目的・方法

人類にとって差し迫った課題である有限資源の地球を考えた時、資本の飽くなき富の追究という現代資本主義の形態のままで行けば、地球資源の枯渇を招き、貧富の差を拡大し、人類に早期の破滅をもたらすことは明らかである。したがって進歩発展という概念を超えて、定常的、循環的な経済、持続可能な社会を構築し、貧富の格差をできるだけ縮小し、文化的な生活を保障する社会にしていくべきであろう。その姿とそこに軟着陸していくための方策を検討する。そのためには循環ということの定義とその具体的内容を明確にすることが必要である。そして循環の度合い、すなわち循環率を計算できるようにし、これを各国、各社会、あるいは各分野に適用し、循環率の低い社会あるいは分野はどこに原因があるかを明らかにし、制度的、科学技術的に改善できるよう検討する。そのためには、種々の社会的、政治的な枠組みや規制、あるいは解決のための科学技術等を国際的に作っていく必要があり、これを政策的立場から検討する。

今後の計画・期待される効果

中間報告書を土台にして、討議を積み重ね、外部有識者の意見を仰ぎ、最終報告書をまとめる。最終報告書は単行本として出版する予定である。